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そういうトラウマを持つ人たちには、「昔は昔、今は今」と位置付けを持ってもらうことが大切だ。
それは難しいことではあるが、相当に頑張って記憶を再生して意識化して整理することがポイントである。
トラウマが原因で無意識に反応してしまうのは、まさに「反応」ではあるが、これが自分で意識しながら、
「〇〇に対しては××の反応してしまいがちだから、前もって承知しておいて欲しい」と相手に頼んでおいたり、
「〇〇に対して過剰に反応してしまいがちな自分」をしっかり意識して、その反応をある程度自分でもコントロールできるようになると、
それは「反応」というより「対処」に近くなる。
つらかった過去の出来事を、また同じように繰り返すのではなく、「こんな辛い体験があった」、「あの時はまるまるで本当につらかった」と
語れるような「物語」になっていくことが望ましい。
カウンセリングの現場で、子供の頃の記憶がすっぽり抜けていると言った人に出会うことがある。
小学校時代のことをほとんど覚えていない。
かろうじて学校や場所の名前は覚えていても詳しく思い出せない。
そういう人に特徴的なのは、ほぼ例外なく小学校時代のその辛い思い、例えば家庭の中に問題が色々あったなどの経験をしている人である。
子供の頃の単純な思い出とつらかった思い出がセットになっているので、一緒に混同させて記憶としてカットしているのだ。
これは一種の防衛反応である。
トラウマをひきずってしまう4につづく
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